ヒプノセラピストは裏方となって…
私は、開業当初より、
ヒプノセラピーのセッションをメインに行ってきました。
代替療法の中でも、ヒプノセラピーに特別な関心を持っており、
その奥深さに、今も変わらぬ探求心を持ち続けています。
ユニークアイメンタルサポートのスクール、
「ヒプノセラピー・前世療法・多次元セラピーのスクール」
にお越しになる方々の中には、
既に別の代替療法、ヒーリングなどを
長年、続けて来られた方があり、
そのような方々に、ヒプノセラピーをお伝えしているうちに、
いろいろな気付きがありました。
当然のことですが、
その受講生の方がバックグラウンドの影響を受けられますので、
ヒプノセラピーの理解や実践に、
興味深い傾向を見て取れることがあります。
それは、一言で言うと、
ヒプノセラピーにおける直接的な体験ということに
集約されるでしょう。
ヒプノセラピーが、他のセラピーやヒーリングと異なるのは、
クライアントさんが、潜在意識から現れるイメージを、
ご自分で受け取られることです。
たとえば、透視リーダーやチャネラーの方が
セッション中、何かメッセージを受け取って
クライアントさんにお伝えするスタイルを想像していただくと、
その違いや特色が、はっきりするように思います。
さて、その方がご自分でイメージを受け取る時、
ヒプノセラピストの役割は、
その方がご自分でイメージを受け取りやすくすること、
いっそう役立つイメージにアクセス出来るように
はたらきかけることです。
…ということは、ヒプノセラピストには、
イメージを受け取る能力そのものは必要ではなく、
むしろ癒しがもたらされる舞台の裏方として、
その方をきめ細やかに支える役割が
求められることになるのです。
この部分は、たとえばボディワークをなさっている場合や、
占いやエネルギヒーリングをなさっている場合などと、
かなり異なる立ち位置と言えるでしょう。
ヒプノセラピストは、決して前面に出ることなく、
必要な癒しと解放が、より楽に効率よく、
そして十分に深いレベルで起こるように
知識と経験値、直感を使って、
ナビゲーションしていく…
それは、他の代替療法に慣れた方にとっては、
かなり控えめで、自分のカラーを抑え、
間接的であると感じられるようです。
クライアントさんが選んだペースや進む方向性を
常に察知しながら、
イメージ世界でその瞬間に起こっていることを受容、尊重して、
ゴール (あらかじめ設定したセッションの目標) を目指す流れに
乗れるようにはたらきかけていきます。
その際、ヒプノセラピストが望む方向ではなく、
あくまでもその方が望む方向へ向かっていくことは
言うまでもありません。
ボディワーク、占い、タロット、チャネリング、
透視リーディングなどに比べますと、
自分はこうしたい…という采配や選択、個性やカラー、
リーダーシップなどの自我の部分が
強く表現されることはほとんどありません。
ナビゲートや脇役に徹するということが、
あまり得意ではなかったり、お好きでない場合には、
つまらないし物足りないと感じられることもあるかもしれません。
全てのヒーリングは、自己ヒーリングであると言われます。
どれほどパワフルなヒーリング能力をもって
他者ヒーリングを行ったとしても、
その方がご自分でご自分を癒そうと思わなければ、
癒しは決して起こらないものです。
ヒプノセラピーでは、
この言葉が、そのままぴったりマッチすると感じます。
クライアントさんの立場から見ますと、
ヒプノセラピーほど、ご自分で心と向かい合おうとする
自主性や能動性を求められるセッションはありません。
催眠中は、自主性や能動性ではなく、
受容性、受動性が高進するものなのですが、
ヒプノセラピーを選択し、
試してみよう、セッションに行こうと思い立った段階では、
ご自分で問題やお悩みに取り組もうとする
意思や姿勢があったはずです。
ヒプノセラピーのセッションでは、
セラピストやヒーラーなど癒し手側に
頼ったり依存したりすることはなく、
その方のリソース、セルフヒーリングパワーが使われます。
その方のイメージ力と自己治癒力、
潜在意識の癒しパワーと連携しながら、
その方のリソースを最大限に引き出して、
いかに滞りなく使っていただけるか…というところに、
ヒプノセラピストのワークポイントがあると
言ってもよいでしょう。