ヒプノセラピーで起こるブロック(抵抗)
ヒプノセラピーと前世療法のスクールの
「ベーシックコース」では、
ヒプノセラピーに応用できるNLPの
アクセシングキュー、リードシステムなど、
ヒプノセラピーのセッションの流れ、セッションの種類、
セッション中のブロック(抵抗)などについてお伝えしています。
ヒプノセラピーは、心の深層に触れるセラピーです。
どんな方の中にも、予想外の感情や衝動、
認めたくない心の動きがあるものです。
そうしたものと出会う時、不安やショックが生じ、
それに対する防衛反応として、
ブロック(抵抗)が起こることがあります。
ブロックが起こると、突然、自発的に催眠状態から覚めてしまったり、
イメージが消えたり、反応がなくなったり…
その方によって、さまざまな形を取ってあらわれます。
このあたりは、転移など臨床心理学の知識を含め、
心の動きや自我、その方のパーソナリティなども関連する話題となります。
面白い事例をひとつご紹介しましょう。
あるTV番組で、「催眠療法の効果」をテーマとして、
記憶力向上の実験が行われました。
トランプのカードを覚える際、
催眠のリラクセーション暗示を用いた場合と、
通常の暗記とで、どんな違いがあるのか、
結果を比較することになりました。
対象は、催眠療法の経験がない小学校5年生10名です。
その結果、催眠を用いたことで記憶できたトランプの枚数は、
催眠を用いない時と比べて、10人中7人で増加しました。
さて、実験が終わった後で、
今後も催眠をやってみたいかどうかたずねられた子どもたちは、
なんと全員が「やりたくない」と答えたのだそうです。
(参考:「催眠と科学」(日本催眠学会)所収 石塚龍夫氏の研究論文)
記憶力は向上したにもかかわらず、
全ての子どもたちに「やりたくない」という気持ちが出てくるのは、
たいへん興味深いことと感じます。
こうしたブロック(抵抗)は、
枚数が伸びた7人にも、伸びなかった3人にも、
等しく起こったことになります。
この実験に参加された子どもたち一人ひとりの心情は、
報告されていないためわかりませんが、
たとえば本人が事前に想像していたのとは異なる感触を得たり、
予想を超えた結果が出たりすると、
こうした反応はごく自然に起こってきます。
ヒプノセラピストとしては、
こうしたことについても知っておき、
そのクライアントさんに適した的確な対応が必要とされます。
ブロック(抵抗)の問題は、それだけで一回分のセミナーができるほど、
複雑で奥深いテーマと言えるでしょう。
ヒプノセラピーと前世療法のスクールでは、
より実践的に実例を挙げながらお伝えしています。