秋のさわやかさをアンカーする
よい季節になりました。
暑くもなく寒くもなくさわやかです。
食べものも美味しく感じられ、つい食べ過ぎてしまいます。
よいお天気の日はどこかに出かけたくなりますね。
今日は行楽シーズンとあって、
駅と街には大勢の人出があり、賑わっていました。
あの猛暑続きの夏の日々のことは、
今となっては、思い起こすこともほとんどなくなり、
喉元過ぎれば…ではありませんが、
人は、実に適応力があるように出来ているものだと感じます。
もうしばらく経つと、
秋の深まりと共にだんだんと肌寒くなっていくでしょう。
今日、今だけのこの心地よさを十分に味わって、
心に留めておきたいと思います。
ポジティブな感情や感覚を、五感で受け取って、
しっかりと心に焼き付けることをアンカーリングといいます。
たとえば、ヒプノセラピーのセッションで…
過去の時空に退行し、
出来事にまつわるネガティブな感情や思考、感覚を解放した後、
その方本来の生命力のパワーや、肯定的な感情、思考を呼び起こし、
身体感覚と感情でそれを十分に感じ、アンカーして留めておくと、
通常の意識に戻った後も、そのポジティブな影響が持続し、
前向きに前進することを助けてくれるようなはたらきをしてくれます。
アンカーは、催眠状態ばかりでなく
通常の意識の状態でも行うことができます。
何か喜ばしいことがあった時に感じる嬉しさ、自信、自己肯定的な感覚、
幸福感、充実感、解放感などを呼び起こす時、
その対極にある消極性、不信感、悲観的な気分、
意気消沈などを、それらと置き換えることができるのです。
深刻なお悩みや問題に取り組み、
それを軽減、解消するという目的がある場合は、
セッションルームなど落ち着いた環境で、セラピストが誘導しながら、
アンカーリングを用いたセラピーを行うことができます。
このテクニックについては、ヒプノセラピーと前世療法のスクールの
ベーシック・コースでも扱い、お伝えしています。
心地よさ、快い気分のある時は、過去や未来のことに意識を向けず、
思い切り、その中に浸り、味わいましょう。
過ぎ去った過去への後悔、
まだ訪れていない未来への不安や心配、
今、それらに思いを向けてみてもどうしようもないことです。
それよりも、今、ここにあるささやかな幸せを、
心の中にしっかりと感じながら焼き付けて、留めておきましょう。
明日、何が起こるかは誰にもわかりませんが、
「現在」、素晴らしいひとときを手にしていることだけは
間違いのない事実なのですから。
街を歩きながら、窓からの景色を眺めながら、
あるいは旅行先の観光スポットなどで、
つい、写真を撮りたくなってしまうのですが、
それもこの季節の心地よさと幸せをいつまでも残しておきたい、
アンカーしたいという無意識の心の現れかもしれません。